詩論

今日の詩論

一茶とかの俳句を読んでいて気付いたのだが、俳句によくある「哉」(かな)というのは、現代語訳すると、「とか!」なんじゃないかと思った。 対象をちょっと馬鹿にしつつ、そしてそれを575にしている自分にちょっと照れつつ、でもやっぱり俳句として発表し…

本日の詩論

先日読んだ言葉遊びの本で、俳句における「根岸の里のわび住まい」というテクニックを知る。 どういうものかと言うと、まず5文字の季題を上に置き、その下にそれを付けたらなんでもそれなりの俳句になるという、そういう便利なやつだ。 毛糸編む根岸の里の…

一題十句 「浴衣(夏)」

しかし浴衣と言えばなんと言っても高浜虚子の「浴衣着て少女の乳房高からず」だろう。 x軸を「エロ」、y軸を「品位」とした場合、もちろん必ずしもそういうわけではない(と信じたい)が、大抵の作品の座標はそのふたつの軸において反比例するわけである。「…

一題十句 「結婚(高1)」

結婚すをとめはうまく桃剥けず 結婚す出席番号11番 結婚し美化委員長フェラチオす 補習授業落ちこぼれらの結婚式 結婚す相手は校則改革派 買い食いすをとめの結婚かき氷 親友へ結婚打ち明けチャイム鳴り 制服の磨耗はげしく結婚なり 結婚が床に散らばる恥毛…

読了

「俳句武者修行」 小沢昭一 朝日新聞社 おもしろかった。特に結論部が非常におもしろかった。 きちんとした結社に属さない著者が、いくつもの結社を渡り歩いて句会に参加し、俳句の修行をするというルポ。句会なので投じられた句に、それぞれの同人らと点を…

学年題俳句

ブラジャーのホック外してパパHELP (ブラジャー・中1) キャンディを舐めるみたいにしゃべる君 (キャンディ・中2) ポロシャツは成功? 失敗? 初デート (ポロシャツ・中3) どうもうまくいかないな。女の子と文語という組み合わせにどうも違和感…

漢詩と和歌

いま読んでいる本で、漢詩と和歌の成り立ちみたいなことが語られているのだが、その例えがおもしろかった。すなわち男ははじめ漢詩を中心にやっていたわけだが、それは女子にモテるという目的のためにはまったく効果的でなかったわけである。なぜなら女子は…

提案

相変わらず俳句の季語(季題)について考えている。 それにしても僕は、季語を肯定したり否定したり、意見をコロコロ変えていると思う。これは一体どうしてなのかと考え、以下のような結論を出した。 「季語のシステム的な有用性は認めるけれど、季節感はそ…

詩のセンスとその伝承について思うこと

俳句は正岡子規によって作り出された文芸型式なんであって、シャレじゃなく現代においても「子規が見たらどう思うか」が俳句の良し悪しの評価に大きく影響していると思う。 学校で教わるような文学史では、高浜虚子や河東碧梧桐といった人物と子規というのは…

おそるべきスカートの丈冬なのに

西東三鬼という俳人が気になっている。 エロティシズム俳句として「おそるべき君等の乳房夏来る」が紹介されていたあの人だ。他に「白馬を少女瀆れて下りにけむ」なんていうのもある。エロ以外でも「水枕ガバリと寒い海がある」など、けっこうトリッキーな表…

俳句と川柳

夕立にあって少女のアンモニア 雨粒でそれほど腿は濡れようか 前者が俳句、後者が川柳。どうだろう。 「俳句と川柳」にはいろいろな人の唱えた俳句と川柳の定義が紹介されていた。 その中で近江砂人という人の、「俳句は自然詩であり、川柳は人事詩である。…

ヒッチ俳句

俳句をちょっとやろうと思う。いろいろ考えてそう思った。どうも短歌などよりもそちらのほうが向いている気がするのだ。なにしろ短歌ってちょっと長すぎるだろう。やっぱり結局のところそれは「歌」なのだなと感じる。そして音楽は苦手だ。 僕が詩をやる目的…

ヒッチ俳句

先生めポロシャツ赦せ登校日 優等生リボンに着けたるピアスかな 体育で外せりネクタイ其が首へ nicolaの2005年8月号をぼんやり眺めながら詠んだ。なので3つとも夏の句だ。 夏の句と言えば、僕は句作において、これまで季語というものを意識せずいたのだが…