日常のひとコマ

 
 近所に中高一貫の女子校があることに気が付いた。
 どうも駅周辺においてふた通りの制服の少女を見かけるなあ、そんなふたつもこの街に学校があるのかなあ、と前々から疑問に思っていたのだが、校舎を発見しそこから出てくる少女らを眺めてみたところ、中等部がセーラー服、高等部がブレザーという仕組みだということが分かった。
 しかし口で言うのは簡単だが、中等部がセーラー服で高等部がブレザーとはすごい設定であると思う。まるで僕の煩悩のようではないかと思う。理事長の精神構造にシンパシーを感じずにいられない。春風学園も中高一貫の女子校だが、制服のそういう設定までは考えていなかった。せっかくだからそういうことにしようと思う。
 おそらく生徒たちにおいて、中等部の少女らはブレザーに憧れ、高等部の少女らはセーラー服に懐かしさを覚えるのだろうと思う。その交歓がいい。学年題俳句のいい土壌であると思う。
 あわよくば取材に行きたいくらいである。中高における文化祭や体育祭のシステムであるとか、部活の体制であるとか、いろいろと知りたいことがある。なんとかならないものか。
 先日この学校の前を歩いていたとき、背広で色白でメガネで青髭で七三で30歳くらいの、つまりどう考えても間違いなく変態の、しかしどうも教師らしき男が校門から出てきたのだけど、彼をなんとかできないものかと思う。なんとか弱みを握れまいか。帰宅の途中に「とらのあな」へ行ってるところを写真に撮ったりとか。