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 『学年題俳句1000詠』で参っていた。
 何に参っていたのかと言えば、「参加受け付け」記事のトラックバック数が依然として「1」であることではない。もちろんそれも大いに参るのだが、しかしその「1」というのはぶっちゃけ僕であるわけで、だとすれば実質は「0」に他ならなく、そう考えるとここに横たわっているのは0から1の隔たりということになり、そして0から1のその隔たりというのは、噂によれば1から10000の隔たりよりも大きいのらしい。だからこの数がなかなか動かないのはしょうがないと認識している。逆に言えばトラックバック数が「1」でなくなった瞬間というのは、それは決して「2」になった瞬間ではなく、もはや「10000」になった瞬間であると言ってしまっていいということだ。そしてだとすれば、じゃあ誰かキリ番10000を踏みませんか、という話だ。このままではそろそろまた自分で、架空の人物を作り出してしまう気がビンビンする。「題詠マラソン」という風にも称されるこの種の企画なのに、これでは単なる個人的なジョギングではないか。誰か参加しようってマジでー。もしかして勘違いしている人がいるかもしれないけど、マジなんですよ、この企画? めんどくさいジョークじゃないんですよ? 自由参加ですよ? ネットですよ? 大学ノートでやってるんじゃないんですよ?
 ……まあそれについてはこのくらいでいいとして、この文章の本題として、本当は何に対して参ったりしていたのかということなのだが、実は先ごろ投稿用ブログ「TEEN×SEVENTEEN×TEN」に「002 小論文 高校3年生」の10句をアップしたのだけど、何度これへ「学年題俳句1000詠」のその記事のトラックバックURLを入力し送信しても、そちらへ反映されないという事態になっていたのだ。
 これは大問題である。トラックバックこそが要の企画なのに原因不明でそれがままならないでは、企画そのものが成り立たなくなるではないか。これがどれほどに問題であるかと言えば、「質問がある人はコメントで書き込んでください」とのたまっておきながら、つい先日までうっかりコメント許可の設定にしていなかった、そのことよりもはるかに大きな問題であると言ってよい。
 しかし何度となく送信を繰り返そうとも、ブログの設定を見返そうとも、一向にトラックバックは反映されないのだ。大いに参った。一体どういうことかと。
 けれど試しにこの「pee★pee★mur★mur」から関係ない記事を「学年題俳句1000詠」へトラックバックしてみたところ、それは平然と反映されるではないか。じゃあなんだ、「TEEN×SEVENTEEN×TEN」のほうが原因か。
 何度も言うように参加者ありきのこの企画において、「学年題俳句1000詠」がまったくトラックバックを受け付けないわけではない、という事実はひと安心である。だから今にも誰にも投稿できる。どんどんすればいいと思う。
 とは言えまだ主催者本人の投稿用ブログである「TEEN×SEVENTEEN×TEN」のトラックバックが反映されないという問題に関してはまるで解決してはいない。参加者が今後にわたり増えるかどうか不透明だというのに、そんな状況において僕自身のトラックバックが適わないとすれば、これはもう完全なる断絶である。臍の緒を失った胎児のようなものではないか。
しかし冷静に考えてみるに、「学年題俳句1000詠」と「TEEN×SEVENTEEN×TEN」は同じブログなんである。むしろ互いの編集をする際にいちいちどちらかをログアウトせねばならないのが面倒臭いほどに緊密な間柄なのだ(これは本当に面倒くさいので失敗したと思っている)。そんな関係にある両者のブログにおいて、何か相性が悪いといったようなことがありうるだろうか。考えにくい。
 困った僕は、もしかしてデータ量とかが問題なのだろうかと発想し、そこで試しに小論文の10句のはじめのひとつ、「をとめごの小論文への自信かな」だけを入力し、送信してみた。もちろん普通に考えれば、音楽やら映像やらという大量データ時代において、俳句が1句か10句かによるデータ量の差など0に等しい。と言うか俳句なんてたとえ100句あっても、データの上ではカスのようなものだろうと思われる。
 しかしこれがなぜか無事にトラックバックに反映されたのである。
 えー、と思った。もちろん反映されなければそれはそれで困ってしまうわけだが、しかしこんな打開策によって問題が解決してしまうというのも逆に困る。じゃあなんだ、何句ならよいのだという話だ。「001 ブラジャー 中学1年生」は10句普通に受け取っておきながら、と言うか「参加表明」の記事の文字量はそれら10句とは較べものにならないほどなのに受け取っておきながら、今日のお前はいったい何句ならよいのだ、と。そのように思った。
仕方ないので実験するほかない。記事をその都度に編集し、だんだんと載せる句数を増やしてゆく。「学年題俳句1000詠」のほうのトラックバック数はどんどん増えてゆき、こんな投稿者がいたらひどく迷惑で仕方ないが、幸いなことに投稿者も主催者も僕である。これはあとで消せばよい。
 2句、4句、6句……と増やしてゆく。これが当然と言えば当然だが、ぜんぜんできる。そもそもどこに問題があったのか、というくらいにすんなりとそれらのトラックバックは「学年題俳句1000詠」に反映された。
 しかしこの流れは、8句までを送信したところでパタリと途切れた。そこで急に反応がなくなったのだ。
 まったくもって不可解である。6句と8句で一体なにが違うと言うのか。文字数にして30に満たないほどの違いしかないそれらが。
 わけが分からず、僕は忌々しく反映されなかった8句入りの記事を見つめた。
 その瞬間だ。僕はある事実に思い至った。もしかして……。
 ふたたび実験を行なう。原因部分だけを排除した記事を送信する。するとそれは無事に反映された。それを除いた9句の文字量の載った記事が、無事に「学年題俳句1000詠」へとトラックバックされた。
 どういうことか。つまり問題は8句目のこれだったのだ。
 
 小論文核の放棄とクリトリス
 
 これの、その5文字のせいでトラックバックが阻止されていたということなのだ。
 もちろんこれはエロ広告とかを防ぐためになされている仕掛けなのだろう。それへ管理人自身が引っ掛かっていたというわけだ。なんだか非常になんとも言えない真相であると思う。
 結局この問題は、「クリ」と「トリス」の間に半角スペースを挟むことによって解決された。そんなんでいいのかよ、という気がしないでもない。
 まあ振り返って眺めれば、自身によって気付けてよかったかもしれないとも思う。だから参加者の方は注意が必要だ。送信を何度やってもトラックバックが反映されないのだとすれば、それは句の中になにかコードに引っ掛かるキーワードが含まれているのかもしれない。そのときは僕の上のような手段を取ったり、一部を伏せ字にしたりしたらいいと思う。そんな句なのかよ、という話は別として。
 そういう話でした。参加待ってます。