被害妄想
近所の高校の女子高生が、ふたたびスカートの下にジャージを穿く時期になっていた。しかしまだ流れは本格的ではなく、3割ぐらいの生徒がやっているといったところだろうか。
その様子を眺めていて思ったのだが、スカートの下にジャージを穿くような生徒は、えてして平均的に、それをしない生徒よりもかわいくない。生足を隠している点からの減点というわけではない。顔とかが基本的にかわいくないのだ。
でも考えてみればこれは当然の話で、見た目に気を遣いファッション雑誌を講読するようなステキな女の子は、決してスカートの下にジャージを穿かないわけである。穿く奴っていうのは、要するにあんまりそういうのを気にしない輩なのだ。だから穿いてしまうわけで。
だからこの時期は差別化がはっきりしていていいのだ。僕だってクオリティの低い女子高生の生足は別に見たくない。切ない気持ちになるがゆえ、できることならば視界に入れたくない。なのでそれが隠匿され、自信に裏打ちされたクオリティの高いものだけが公開されるのならば、それはまったくもって御の字の状況であると言えよう。この時期がいちばんいい。
しかし事実として、冬が深まるにつれ、だんだんジャージ族は増えていくわけである。
そして僕はそれは決して、それまではファッションを重視していた生徒が、とうとう寒さに屈する、というそれだけの理由ではないのだと思う。
すなわち、冬になってもずっと堂々とジャージを穿かずにすごしていたら、早々にジャージを穿きこんだクオリティの低いグループの生徒が、「○○さん、ホントがんばるね」「○○さん、足きれいだもんね」みたいな皮肉を半笑いで投げてきたりするのだと思う。
それが居心地悪いがために、仕方なくジャージを穿く。
こういう生徒も絶対にいるはずでなのある。
そう思って、なんだかムカムカした。