読了

 
 「分冊文庫版 姑獲鳥の夏 上」 京極夏彦 講談社文庫
 9月の半ばに「おんもらき」の文庫版が出るそうなので(分冊版も同時発売)、それに合わせて京極堂シリーズを読み返そうじゃないかと思い立った次第である。
 なにしろ分冊版はいい。分冊じゃない文庫版は「てっそ」までは買っていたのだけど、そこから先は「あ、俺この分厚い文庫本、一生きっと読まないわ」と気付き止めていた。それからしばらくして分冊版がスタートしていることはもちろん知っていたのだが、1作目の「うぶめ」は既に2回読んでいるためなんとなく触手が動かずにいた。それが、この暑さで頭がすっきりせず、きちんとおもしろい保証があるものしか活字は読めないような心持ちで、かつ「おんもらき」のことがあったので、いいきっかけだと思い、始めることにしたわけである。
 そんなわけでの「うぶめ」の上巻。まあ要するに上巻である。上巻の段階で読了もなにもないのだが、せっかく分冊版で読んでいるので、とりあえずは主張していくことにする。
 しかし9月の半ばってけっこう先のような気がしてて、「参ったなあ、それまでに以前のものはすべて読み終えてしまって、別のなにかを挟まなくちゃいけなくなるじゃないか。キャラクターとか忘れちゃうよ」とか思っていたのだけど、9月の半ばまではあと35日ほどだし、分冊になった京極堂シリーズはこのあと「うぶめ 下」「もうりょう 上中下」「きょうこつ 上中下」「てっそ 1234」「じょろうぐも 1234」「したく 上中下」「しまつ 上中下」と21冊もあって、なんのことはない、ぜんぜん間に合わないな、と思った。