新時代

 
 別になにをしているときに思いついたわけでもないのだが、手の動きに反応するマウスがあるのならば、ペニス(腰)の動きに反応するパソコンのコントローラーも可能なのではないかと思う。
 これまでも女の子イラストの局部にカーソルを合わせることにより、女の子の体を弄っている疑似感覚を得るというシステムはあったものの、それにしてもやはりコントロールのツールがマウスであるがゆえに、それはあくまで手による愛撫を意味するものが大半であった。
 それをペニスにしてみてはどうか、という話である。
 想像するにその形状は、手ですっぽり包むようにできているマウスに対しその逆で、ペニスをすっぽり包むものになるだろう。要するにオナホールみたいな感じか。そこへペニスを挿入し、そして律動することにより、内部のセンサーからコンピュータが反応をし、その操作具合によってゲームの中の女の子がよがったり、あるいはつまらなそうにしたりする。
 これはもうすごい臨場感であると思う。「右手が恋人」という表現があるけれども、これはそれをはるかに超えている。パソコンはパソコン以上の存在になる。
 さらに言えば、パソコンに遺伝子情報を解析するシステムを搭載させれば、そのペニスコントローラー内部に放出した精子の情報を読み取って、それとゲーム内の女の子に設定されている遺伝子情報(あるいは現実のアイドルのものでもいいかもしれない)を組み合わすことにより、パソコンの中に自分とその女の子の結実たる子どもを作り出すことも、不可能ではないのではないかと思う。
 こうなるとパソコンはもはや家族である。パソコンの中に家族がいる。あるいは自分の遺伝子情報を元に誕生したパソコン内の子どもが、ネットワークにより他のそういった存在と配合したりすれば、データ世界にどんどんと、かなり現実に近い意味での子孫が誕生することになる。一族において自分のみが現実世界の住人であるという場合も生まれえる。自分が死んでも自分の遺伝子情報は後世へと伝わってゆく。それはまるで生命の機構と同じである。
 なんだかここまで書いて非常にSFじみてきた。怖いな。と言うかこういうSF小説はすでにいくらでもありそうだとも思う。