片思い女子中学生日記 1/1〜1/9

 
 新年を迎えたというのにまゆみの心は優れない。それもこれもISHIのせいである。ISHIが宮原さんと仲良くしてるのを想像するとまゆみは、(もういや!)という気分になって仕方ない。宮原さんを責めたってしょうがないのは分かっているが、やきもちを焼く心に変わりはない。友人のU子は「ISHIはプレイボーイなんだからまゆみには合わないわ。あきらめなさいよ」と言うが、それができないまゆみなのである。三年生ということで高校受験の心配もあるし、三学期がはじまって席替えをしたらISHIと席が離れてしまうということに憂える日々。そんな中、塾でISHIと会ったまゆみはふたたびISHIのことを強く好きになってしまう。(ばかだな、あたしって、せっかくあきらめかけてたのに……。ISHIの意地わる!)そして始業式の日、ISHIが他の子と仲良くしている姿を見かけてふたたびイライラ。(みんな大きらい! みんなみんな消えて、わたしの知らない所へ行っちまって!)しかしそんな折、ISHIは宮原さんのことが好きじゃなくなったという噂をまゆみは耳にする。(ISHIったら悪いやつだ。わたしとだって約1か月ぐらいだったでしょ?)まゆみにはISHIの考えていることがまるで分からない。だが痛感するのだ。(結果的には、まだあきらめきれてないみたい。ISHI、お願い。あんまりわたしに『やきもち』やかせないで!)