いいかげん

 
 野球の塁を3塁じゃなくて50塁くらいにしたらどうだろうかと思った。
 しかしこのアイディア、パッと考えるとなんだかおもしろそうな雰囲気があるのだけど、落ち着いて考えればいろいろと問題点もある。
 まず攻撃側の選手の数が足りない。順調にヒットが出てしまった場合、あっという間に9人では足らなくなってしまう。1番打者がまだ14塁とかにいる状態で、9番打者の打順になってしまう。だとすれば選手の絶対数を増やすほかない。そこが比例関係にあるのかはよく分からないが、3塁体制において選手が9人なのだとすれば、50塁体制の場合は150人ほどの選手を用意したほうがいいのかもしれない。150人と言えば2軍とかを含めてもぜんぜん足りない。球団再編が必要になるかもしれない。
 それとホームベースを含めて各塁はピッチャーの位置から等しい長さでなければならないはずだから、ピッチャーとバッターの距離はこれまでとは比べものにならないほどに長くなるだろう。塁間は極力いまのままでなければいけない。塁間を短くして塁を50に増やすのでは、あまりにもバッターに有利すぎる。詳しい計算は分からないが、塁間が25mくらいだとして(よく分からない)、一辺の線分の長さがそれの50角形だ。その中心にピッチャーがいる。ほとんどこれはイジメじゃないかとも思う。
 もちろんいきなり3塁だったものを50塁にしては反発も大きかろうと思う。しかしそこは長い期間に渡って繰り広げられるペナントレースなのだから、いくらでも工夫すればいいと思う。4月の終わりに10塁、6月に20塁、8月に38塁ぐらいになっていればまあまあのペースだ。大丈夫、そのくらい慎重にやれば誰も気付かないはずである。
 なんか奇跡的な感じにSF小説に仕上がったりしないだろうか。