携帯電話を変えた

 
 おとといのことだが、携帯電話を新調した。
 これまでのものが折りたたみではなくスライド方式で、「開かずに操作できる」というのが売り文句の製品だったのだけど、それはつまり裏返すと「ボタンが表面に出っ放し」ということで、使わないときはボタン操作を無効にするストッパーをかけなければならず、結局それは折りたたみ式の電話を開けるのと変わらない労力で、つまりぜんぜん便利ではなく、さらにはストッパーが掛かっていて作動がされなくても、ポケットなどに入れている際にボタンが圧力を受けている事実には変わりなく、近ごろだんだんボタンの利きが悪くなってきていたという事情もあって(5回押して1回くらい認知される)、変えたい変えたいと思っていた矢先に、電化店を覗いたらちょうど改変期らしくドコモの携帯電話が安くなっていたので、喜び勇んで機種変更した次第である。本体価格1円。
 新しいものは前回の反省を生かしてもちろん折りたたみ式のもので、カラーで写真なども表示できるサブウィンドウもあり、外側と内側の両面にカメラのレンズがあり、と至れり尽くせりの仕様だ。イタリアの双子、イタリェーリとツクスウェーリだ。
 そしてなによりよいのが、外部メモリがSDであるという点だろう。実はなんと前回までのそれはメモリースティック(デュオ)であり、これが実に不便だった。ちなみにパソコンは何種類かの外部メモリに対応している機種なのだが、なんかメモリースティックにはただのメモリースティックメモリースティックプロというものがあって、今はもっぱらプロであるらしく、パソコンが対応しているのはもちろんプロのほうで、携帯電話が対応しているのはただのメモリースティックのほうなのである。つまり携帯電話のデータをパソコンに移動できないのだ。それってなんて無意味な外部メモリであろうか。あるページでこのことを「互換性詐欺」と表現していたが、たしかにそうだと思う。なんだ、メモリースティックメモリースティックプロって。
 その点SDは便利だ。もちろんパソコンはSDぜんぜんオッケーだ。これからは携帯電話で撮った画像などをSDを通じてそのままパソコンに取り込める。これでようやく写真撮影機能の観点で見た携帯電話が、「画像データを保存してあるもの。そしてときどき大事なものは粗いメール貼付画像でパソコンに送ったりするもの」から「デジカメ」へと進化したと言っていいだろう。とは言えSOのメモリースティックの携帯電話とか使ってなければ前からこうだったわけで、まったく選択を間違えたなとしみじみと思う。
 さらにはパソコンの中の画像を携帯に入れることも当然可能なわけで、もう早くも新しい携帯の待ち受け画面はクチバシさんになっている。ああ、すごくいい。